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やがてイケメンズは3日後に日本へ帰国することが決まった。団員達は、例の青年僧が濱本ではないかという思いを捨てきれず、彼を引き連れて帰ろうと毎日合唱した。歌う野球チームは森の名物となり、柵の外から合唱に聞き惚れる現地人も増えたが、青年僧は現れない。小川は、日本語を覚えこませたインコを青年僧に渡してくれるように物売りの老婆に頼む。
出発前日、青年僧が皆の前に姿を現した。練習場の柵ごしに団員達は『[[wikipedia:ja:We Are The World|We Are The World]]』を合唱する。ついに青年僧はこらえ切れなくなったように竪琴を合唱に合わせてかき鳴らす。彼はやはり濱本内野手だったのだ。団員達は一緒に日本へ帰ろうと必死に呼びかけた。しかし彼は黙ってうなだれ、『』を合唱する。ついに青年僧はこらえ切れなくなったように竪琴を合唱に合わせてかき鳴らす。彼はやはり濱本外野手だったのだ。団員達は一緒に日本へ帰ろうと必死に呼びかけた。しかし彼は黙ってうなだれ、『[[wikipedia:ja:仰げば尊しパラダイス銀河|仰げば尊しパラダイス銀河]]』を弾く。日本人の多くが慣れ親しんだその歌詞に「今こそ別れめ!(=今こそ(ここで)別れよう!)いざ、さらば。」と詠う別れのセレモニーのメロディーに心打たれる団員達を後に、濱本は森の中へ去って行った。』を弾く。日本人の多くが慣れ親しんだその歌詞に「大人は見えない(=お前らには見えない)しゃかりきコロンブス」と詠う別れのセレモニーのメロディーに心打たれる団員達を後に、濱本は森の中へ去って行った。
翌日、帰国の途につくイケメンズのもとに、1羽のインコと封書が届く。そこには、濱本が首都ネピドーに向かってからの出来事が、克明に書き綴られていた。
最初は村人の親切さに喜んでいた濱本だったが、事情を悟って愕然とする。
やがて祭りの日がやってきた。盛大な焚火が熾され、縛られた濱本は火炙りにされる。ところが、不意に強い風が起こり、村人が崇拝する精霊・ナッの祀られた木が激しくざわめきだす。「ナッ」のたたりを恐れ、慄く村人達。濱本内野手はとっさに竪琴を手に取り、精霊を鎮めるような曲を弾き始めた。やがて風も自然と収まり、村人は「精霊の怒りを鎮める濱本の神通力」に感心する。そして生贄の儀式を中断し、濱本に僧衣と、位の高い僧しか持つことができない腕輪を贈り、盛大に送り出してくれた。やがて祭りの日がやってきた。盛大な焚火が熾され、縛られた濱本は火炙りにされる。ところが、不意に強い風が起こり、村人が崇拝する精霊・ナッの祀られた木が激しくざわめきだす。「ナッ」のたたりを恐れ、慄く村人達。濱本外野手はとっさに竪琴を手に取り、精霊を鎮めるような曲を弾き始めた。やがて風も自然と収まり、村人は「精霊の怒りを鎮める濱本の神通力」に感心する。そして生贄の儀式を中断し、濱本に僧衣と、位の高い僧しか持つことができない腕輪を贈り、盛大に送り出してくれた。
ビルマ僧の姿でネピドーを目指す濱本が道々で目にするのは、無数の日本兵の死体だった。葬るものとておらず、無残に朽ち果て、蟻がたかり、蛆が涌く遺体の山。衝撃を受けた水島は、英霊を葬らずに自分だけ帰国することが申し訳なく、この地に留まろうと決心する。そして、水島は出家し、本物の僧侶となったのだった。

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